歯周病とはその言葉の通り、歯そのものの病気ではなく、「歯」を支えているその「周」囲の組織の「病」気なのです。
歯周病はあまり目立たず、気付くのに非常に時間がかかる病気です。しかし、いったん進行してしまうと歯が立っていられなくなってしまいます。
さらに歯が抜けるだけにとどまらず、その猛威は全身をも侵すことになりかねません。
歯周病にかかっている人の割合は20歳代の若者でも約75%です。40〜50歳代ではピークを迎え、約95%に達します。
歯周病のセルフチェック
・口臭がある ・朝起きた時、口の中が粘つく ・水を飲むと歯がしみる
・歯肉が赤く腫れている ・歯肉がむずがゆい ・歯肉に痛みがある
・歯が長くなったような気がする ・歯がぐらつき、隙間が広がった
・食べ物を噛むと痛い ・歯が揺れ、食べ物を噛み切れない
・歯肉から血が出やすい ・歯肉を押すと膿が出る
上記の項目に心当たりがあれば要注意です。
歯周病の原因は何でしょうか?
歯周病は歯肉に炎症が起こることから始まります。歯肉に炎症が起こると、歯肉が赤くなったり、腫れたり、出血したりします。
炎症は歯の表面についた細菌の集団によって引き起こされます。この細菌の集団のことをプラーク(歯垢)と呼びます。プラークは歯の表面にしっかりとしがみついて、うがいなどでは決して落とせません。
時間が経つとプラークが石灰化して硬い歯石に変化していきます。硬くなった歯石は歯ブラシで容易に取ることが出来なくなります。
歯石の表面はザラザラしていて歯肉を刺激し、さらにプラークがたまり易くなります。
このプラーク中の大量の細菌が出す毒素によって歯肉や歯槽骨が侵されて、ますます歯周病が悪化していきます。
歯にあっていない詰め物やかぶせものをしていたり、また噛み合わせが悪い、歯並びが悪い、歯ぎしりをするなども歯周病の原因になります。
歯周病と診断されたら(歯周治療のすすめ方)
1:適切なブラッシング指導
まずプラークを確実に取れるように、専門的なブラッシング指導を受けます。
上手に磨けるようになると、プラークがなくなり歯肉の腫れがひいていきます。
2:歯石除去
歯石がはっきりと見えるようになるので、歯石を除去します。
時には冷たいものがしみ易くなりますが心配はいりません。
3:歯石除去後の確認
腫れも治まり歯肉が引き締まってきます。歯肉が減ったようにも感じられます。
治りきらない時は歯周外科を行うこともあります。
4:メインテナンス
定期検診でお口のメインテナンスを受けます。3ヶ月〜6ヶ月に1回は当院にお越しください。
虫歯や歯周病は3ヶ月ほどで再発する可能性があります。 |